どうも。わとむ2号です。
先週末に行われた、もう一つのイベントのご報告をしたいと思います。
1日(土)は、越前市今立地区での食事会&コンサートでしたが、2日(日)は越前市武生地区で「里地里山文化を語る会」が行われました。
越前市は、福井県でコウノトリが最後に飛来した市として知られていますが、越前市を含む丹南地区(嶺北南部)には、今も地元の人々の努力によって美しい里山の風景が残されています。
当日は、丹南地区で里地保全の為に活躍されておられる方、行政関係者などが集まり、福井県の里地保全の取り組みについて意見交換がなされました。まず、活動事例として、越前町宮崎地区で“ふゆみずたんぼ”による無農薬栽培米「たんぼの天使」を販売されている井上さんより、環境保全の大切さ、これまでの苦労、そして今後の課題などお話いただきました。
“ふゆみずたんぼ”とは、冬の間も水を張っておく田んぼを意味します。通常稲刈りが終了すると田んぼは干からびてしまいますが、“ふゆみずたんぼ”の場合は水を張っておくため、生き物が厳しい冬も生きぬくことができるそうです。微生物(特に乳酸菌)や糸ミミズ(土を肥やす)、蛙(害虫を食べる)に至るまで実に多種多様な生き物がいるため、田んぼの土に力があり、無農薬で結果的に美味しいお米ができるそうです。ただし、適切な水の管理を怠ると雑草などが生えてしまうということで、今後は、徹底的な水管理を行いたいとおっしゃっていました。
県の担当者からは「福井の里地里山」に生息する絶滅危惧種の説明があり、私達の農場の近くにも「カタハガイ」や「モウセンゴケ」など保全すべき生物があることを知りました。また、参加者からは里地を保全していくためにはそこに住む人々が元気でなければならない、そのための施策も必要なのではないかといった意見も出されました。
また、実際に自分自身でも無農薬有機米栽培を挑戦したこともある「マルカワミソ」(http://www.marukawamiso.com/index.html)の若社長は、無農薬有機米を使用した味噌(JAS認証)を製造されています。「あまり大きなことは言えませんが、私どもも無農薬米を使うことで環境保全に少しでも貢献できればと思っています。」という言葉がとても印象的でした。
その後、井上さんが栽培したお米(玄米)を試食し、みんなで意見交換を行いました。
そんな席に僕が参加して恐縮だったのですが、とても勉強になる1日でした。